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「発達障害って何だろうスペシャル」内容と感想まとめ

※この記事は、2019年1月5日に更新されました。

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2018年11月24日(土) NHKで「発達障害って何だろうスペシャル」が放送されました。
今回は、「3人のゲスト」が自身の発達障害の特性を告白していました。

「発達障害がわかる」内容でした。

発達障害は、「前頭葉」の機能障害が深く関係しています。脳の司令塔がうまく働かないことで、様々なことが障害としてあらわれているのです。

→前頭前野の働きについてはこちらから←

前頭葉=前頭前野+運動野です。(番組内では、前頭葉の働きと言われています。)

発達障害は「生まれつきの脳の特性」

発達障害は、大きく分けて3つに分けられます。

  • ASD(自閉スペクトラム症)
  • ADHD(注意欠如・多動症) 
  • LD(学習障害) 

ASD(自閉スペクトラム症)

ASD/ADHD/学習障害 漫画家の沖田✖華(おきたばっか)さん NHKで放送された「透明なゆりかご」の原作者

小学校4.5年で学習障害と診断されていたが、子供ながらに「ただ頭が悪いだけ」だと思っていた。沖田さんの場合は、「ASD」が強いが他に「ADHD」、「LD」も持っています。
沖田さんの「実体験」から「ASD」の特性を5つにまとめました。

  1. 特定のものへのこだわりがある
  2. 感覚過敏(聴覚)がある
  3. コミュニケーションが苦手
  4. 冗談が通じない
  5. 「言葉の意味」をス100パーセントで解釈してしまう。

 【沖田×華さんの例】

  • 聴覚過敏があるので、「話している相手の声」や「聞きたい人の声」を聞き分けることが難しい。例えば、「雑音」と「相手の声」が同じボリュームで聞こえる。
  • コミニュケーションの苦手さから、仕事関係の方からアドバイスをもらった時に、「私のことを苦しめる人」「私のことが嫌いなんだ」という認識をしてしまう。
  • 「自分と違う意見」を言われると、すぐキレてしまう。
  • 職場の人に「死ね」と言われて、自殺未遂をしてしまった。「言葉」の意味をストレートに捉えてしまう。

 【沖田×華さんがしている対策は?】

  • 仕事をする場所を「静かな場所」でするようにお願いした。
  • 常に相手とうまく付き合っていけるように「人間関係」の「マニュアルノート」を持ち歩いている。
  • 「相手」は「自分」の作品を良くしようとして、意見をくれる。
  • 「相手」は「仕事のパートナー」で味方であるということを意識するなど。
  • 「言葉」が全てではないし、「冗談」がある事を知る。
    このような「あいまい」なことが、ASDを持つ人に取って一番難しいことなのです。

脳の前頭葉のつかさどる音を聴き分ける指令がうまく働いていない。特に「人間性知能」の低下は前頭葉が影響していました。

ADHD(注意欠如・多動症) 

軽度のADHD エッセイストの小島慶子(こじまけいこ)さん

30代で「不安障害」になり、40才を過ぎてから診断を受ける。
小島さんの「実体験」から、「ADHD」の特性を8つにまとめました。

  1. しゃべりすぎる
  2. 計画的に物事をすすめられない
  3. 片付けが苦手
  4. 遅刻がなおらない
  5. 気が散りやすい
  6. 忘れものが多い
  7. 落ち着きがない
  8. すごく集中してしまう

【小島さんの例】

  • 出かけなきゃいけない時間の少し前に、急に仕事の連載をやりだす。思い立った時にやらないと、忘れてしまうから。そのうちに、前やっていたことを忘れてしまう。
  • 常に「頭の中」がものすごく、ぐちゃぐちゃ。でも、周囲からみたら、「そんなこと誰でもあるじゃん!」で終わってしまう。
  • 片付けをはじめていたら、夜が明けてしまったことがありました。片付け途中で本を見つけてしまい、一冊読んでしまいました。何か作業をしていても、目に入ったことが、「片付け」→「今やりたいこと」にうつってしまうのです。朝になって、思い落ち込むんだそう。

【小島さんがしている対策】

  • 仕事に「過集中」になっている時には、子供に対して「お母さんに話しかけると、機嫌が悪くなることがあるよ。」と、あらかじめ伝えることで理解を求めているそうです。
  • その他に、「リラックスした環境」で仕事をするようにしていました。

他にはいろいろなものが「目に入らないように」片付けておくことも大切です。

脳の前頭葉がつかさどる順序立てて行動する機能が弱いため、新しい刺激に左右されやすく、計画的に物事をすすめることが難しい。 

LD(学習障害)

学習障害 落語会のプリンス 柳家花緑(やなぎやかろく)さん

4.5年前に人に言われて、調べたらわかった。
柳家花緑さんの「実体験」から「学習障害」の特性を5つにまとめました。

  1. 「文字」が読めない
  2. 錯誤(読み間違い)をよくする。
  3. 文字を読むのが苦手
  4. 文字を音に変えるのが難しい。
  5. 計算ができない

ただ、全くできない訳ではなくて、「できるけど疲れる」ということもあります。

【柳家花緑さんの例】

柳家花緑さんの場合は、文字を読むのが苦手でした。
「人」は、文字の情報が目から脳に送られると、文字の形が識別されます。

例えば、「りんご」 という「言葉」人間がもっている辞書(脳の中)を照らしあわせる作業がおこなわれる。

まずは、「つづり 」を照合できると、「読み方」と「意味」を照らし合わせます。定型(障害のない人の脳)は、これらを一瞬で行います。
LDの人は、この「文字の照合」に時間がかかります。

例えば、こんなふうに「文字」を変換しているんです。下をご覧ください↓↓

【例】この文を「記号」の言葉に変換して、よんでみてください。

【△=ぼ □=さ ⁂=し →=は  】 
        ↓↓

「  △く→、あ□ね△うを⁂ま⁂た。 」

この文は、

「ぼくは、あさねぼうをしました。」と書いてありました。
本来なら、簡単に読める字が、照合に時間がかかり疲れます。
「こんなにキツイんですね。無理にやらせては可哀想」っていうのがわかりました。

「学習障害」は知的障害とは違って、限られた一部分が極端に苦手さがあるのが特徴です。

しかし、「読みが苦手な人」の場合は、他の教科にまで影響するのです。そうすると、「勉強の全部」ができないと勘違いをしてしまい、「勉強ができない」「勉強が嫌い」になる傾向があるので、注意が必要なのです。
早めにわかっていれば、幼少期から、苦しまなくてすんだかもしれません。

【柳家花緑さんがしている対策】

  • 朗読するお仕事を頂いたときは、事前に漢字に「読みがな」をつけておく。
  • 自分の障害を知っていただくことで、「できないこと」に対しての理解が得られたので気持ちが楽になった。

他には、「読み上げソフト」をつかうことで、苦手をカバーできる。
「書くことが苦手な人」は、「タブレット」で授業を受けることができる。 

「発達障害のある人」が働く企業が紹介されました

「働いている人の7割が発達障害を持っている」という会社の紹介がされていました。

発達障害をもつ人が働きやすくなる6つの工夫

  1. ついたてをつける
  2. 電話対応なし
  3. 仕事中でもイヤホンOK!
  4. ベッドで仮眠OK
  5. 休日出勤ゼロ 残業も原則なし
  6. 職場で食事が可能(会社からの補助で1食100円で食事ができる)

経営者からのコメント

  • 発達障害だから仕事が何もできないと思うことが「先入観」で、きちんと配慮して彼らの能力が発揮できる環境を整えてあげれば仕事ができる。
  • 働きたいけど、どこの会社もとっていない人たちが、まだまだこれだけたくさんいる。

    そう分かったときに、「じゃあこの人たちに仲間に入ってもらって一緒に仕事するほうが企業にとっていい」と一番に感じたそうです。

これからもこういう企業がたくさん増えてきてほしいと思います。 

 まとめ

今回、「発達障害って何だろう?」を放送をみて、「発達障害」がより身近に感じることができました。今後も多く「メディア」に取り上げられることを願っています。

「発達障害」は、早めに気づくことが大切です。なぜなら、早い段階から対処できるからです。

そして、「発達障害」の見極めは、その頻度・程度が生活に支障をきたしていたり、工夫してもなおらないと思ったら、疑ったほうがいいそうです。

私がぐっときたところは、エッセイストの小島さんの「言葉」でした。
「障害っていうのは、自分の中にあるものではなくて、自分の外側にあるもの」だと。

それは、わかりやすくいうと、環境を変えることで「障害」でなくなったり、反対に環境しだいで「障害」になることもあるということです。

私は「その言葉」に、「本当にそうだ」と、思いました。もし、息子が「日本」じゃなくて、「オーストラリア」で生活したなら、今よりも、もっとのんびりと暮らせる。「息子らしさが出せる!」と思ったからです。

なんども言いますが、「発達障害」は、脳機能障害です。

それは、まさしく「前頭前野」を鍛えると「発達障害」は改善するんです。(番組内では前頭葉)
「ワーキングメモリー」(短期記憶)を鍛えて改善するのです。

「テレビ」・「療育」・「学校」、どこもかしこも「困りごと」の対処ばかりが話されます。しかし、根本の「前頭葉」を鍛えることは、話されません。(知らない人が多いからです)

ホンマでっか!?TVに出演の脳科学「澤口俊之」先生は、「脳のことをわかっている人が学校療育に携わっていかなければならない」とおっしゃっていました。

息子は、澤口先生の「発達障害の改善と予防」に出会い、5才から「ワーキングメモリ」を鍛えています。いくつもの「困りごと」が減り、改善しています。「困っている障害」が消えていけば、それは「障害」ではなくなります。

なるべく早い段階で、気付いてあげることが大切です。それこそが「彼らの未来」を明るいものにするのです。 

 

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